西都〜串間、取材日記

昨日は百姓隊 谷口さんご夫妻と一緒に、西都〜串間の生産者さんを訪問しました。

1件目は西都市。百姓隊 キュウリ生産者の高野さん。

脱サラ後に農業大学で学び、専業で農業を始めてからまだ数年ですが、谷口さんも感心するほど勉強熱心で、土作りや肥料の研究を重ね、今は化学肥料を一切使わずに育てています。

高野さんのキュウリは、端から端まで美味しいのが特徴。
その理由を尋ねると、「キュウリと向き合っているから」とのこと。
目配り・気配りがハンパないです。

「化学肥料に頼ると即効性があるが、作物への負担が大きい。ストレスが溜まって後でツケが出る。人がユンケルを飲むようなものだ」と高野さんはおっしゃいます。


2件目は、西都市 やのポンカンの矢野さんのところへ。

写真は百姓隊谷口さんと矢野さん。

美味しく・安全な農産物の生産〜販売を追求する ベテランお二方の熱い会話は、聞いていてとても刺激になります。

やのポンカンが育つ西都市宝財原は、柑橘類の栽培に適した土壌と気候。
甘みと酸味のバランスが良い、ジューシーなポンカンが育ちます。

農薬を全く使わないので、ご近所の方から不思議がられるそうですが、ポンカンが自ら持つ力を最大限に発揮させることで、農薬に頼らずに美味しくてキレイなポンカンが育つそうです。

従来の流通に乗せる販売方法では、「美味しさ・安全性」よりも「見た目・大きさ等の規格」が優先されるため、「食べ物の本質」で勝負できる、直販の道を選択されました。

このお二方のお話しを聞いていると、「あーーもっともっとガンバランといかんーーー!!」と、気合いとプレッシャーをいただくのであります))

今月後半から、百姓隊野菜セットの中にやのポンカンも登場します★

やのポンカンWEBサイト


そして一気に南下し、さつま芋の産地 串間市・大束地区へ。

「紅はるか」「紅ことぶき」の生産者 百姓隊の大塚さん。

今や有名ブランドとなっている大束地区のさつまいも。周囲は大規模化・機械化が進む中で、昔ながらの「手作業での土作り」「手作業の世話」と、「貯蔵」にこだわられています。

こちらは大塚さんの「室(むろ)」。貯蔵庫です。

じゃがいもと異なり、さつま芋は収穫後 寝かせることで、でんぷん質が糖に変わり、甘さが増してきます。
甘さの秘訣は、貯蔵にあるということです。

大塚さんの「室(むろ)」は、土を掘った洞窟のような空間です。

土の壁は、畑に限りなく近い環境です。

地区には、温度湿度を機械管理する大型貯蔵庫もあり、そこにも一部貯蔵し、比較テストを重ねていることですが、「寝かせている間も、さつま芋は呼吸し生きている。作物にとって、本来あるべき姿に近い環境の方が好ましいはずだ」と大塚さんはおっしゃいます。

ホクホク感の強い「紅ことぶき」と、繊維質・水分が多く甘みの強い「紅はるか」の焼き芋をいただき、食べ比べをしました。今でも十分甘いのですが、貯蔵によってこれから益々甘さが増していくそうです))

美味しい食べ方の研究もする大塚さん曰く、「レンジでチンする食べ方は、さつま芋本来の美味しさを損ねるので、やめた方がいい。長時間かけてジワ〜っと調理するのがいいですよ」とのこと。


ご訪問した皆さんのお話しをお聞きする中で、共通するところが、
「作物に快適な環境を作ること。ストレスを与えないこと」
「化学的なものに頼らず、自らの免疫力を高めること」
「目配りすること・向き合うこと」

これは、「尾崎牛」の尾崎さん、「まるみ豚」の協同ファームさん、「杉もっ豚」の杉本さんもおっしゃっていたことです。
つまり愛ですね「愛」。(笑)

モノを言わない野菜でも、人間が気持ちよく感じることが、心地よいんだなぁ。手間をかけても、甘やかしすぎず健全に育てることが、美味しさに繋がるんだなぁ〜と、当たり前のような不思議を感じた一日でありました。


私は、こんな農業のみなさんが大好きです。

お会いするとテンションが上がり、体から「大好きだー」感が、ジワ〜〜〜っとこみあげてきます(笑)
何なんでしょうね?コレは。
やっぱ愛ですかね(笑)

「販促が仕事だからお手伝いする」というより、
「この人たちのお役に立ちたいから、販促の仕事をする」という方が正確です。

この人たちがいなかったら、販促の仕事はやめてます。
「制作の人」ですから。

販促で結果に導くということは「企画・制作」のデスクワークですむことではなく、スタッフの一員として、長期戦でコツコツと色んなことをやらないといけません。
当然ポイントやコツはありますが、「効率化・合理化」なんてありえないと思っていますので、愛がないと、継続しては、やっちょられんのです(笑)

それだけに、制作業との両立に、葛藤することもしばしば(笑)

また私のこのエゴイスト的な想いを盾に、一緒に仕事をするプロジェクトチームの皆さんには、常識的な枠を超えて無理を強いることしきり。
采配が下手なくせに「想いを理解できんヤツ・無理ができんヤツとは仕事できん!」とキレることもあります(笑)
…..そんな自分に萎えることもしばしば)))

でもこの方々にお会いすると、不思議と気合いが入り「この人たちの願いを叶えんとイカン」と思うのであります。

色んな方のお世話になりますが、「今年も農業の皆さんのお手伝いを頑張っていこー!!」と心に決めた、そんな新年の一日でありました。

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