大陸紀行 その3 (中国そしてオイラ)

天津の街行く人にジロジロ見られると思ったら、犯人はコレでした(笑)アセアセ

さて、ここ数年の私の中国政府に対する印象は「中華思想の覇権主義。姑息にも反日教育を政治に利用する一党独裁国家。」
先日の尖閣諸島沖の船激突事件、その後の中国政府の横暴な対応。反日デモ。世界侵略第二列島線。。。良い話しは一つも聞こえてきません。ネットで情報収集される方は、特に中国に嫌悪感を抱いている人が多いと思います。
頭ばかりが肥大する中で、実際に肌で感じ目で見て耳で聞いてみたいという訪中でした。
期間に限りがあったものの、現地で働く日本の方や 日本企業で働く中国の方などから少しお話しをお聴きしてきました。


広大な大陸に、様々な文化や民族が混在する国。
大半は漢族ですが、漢族の中でも考え方や文化は地域で様々。
現地在住の日本の方は、
「共産主義を肯定するわけじゃないけど、この国を一つにまとめるには、その方法しかないのかもしれないと思えてきた」
とおっしゃっていました。
また「知れば知るほど分からない国だ」と言う人も多いそうです。
国としては一つになっているようで、実際のところひとまとめにすることが困難なこの国で、 国民みんなが共有できる唯一の認識が、「日本が侵略し蛮行を犯したという認識」だそうです。
((注)私は「日本の戦争は侵略戦争ではない」と認識しています)
それゆえ、政府は歴史事実をねじ曲げてでも反日教育を国家統一の手段として利用したり、通常は自由にデモはできないにも関わらず、唯一 反日デモだけは制限されない。。のだそうです。
その他、以下のようなコメントを聞きました。

  • 建築物は投機の対象になっていたので、建ってもガラ空きのビルが沢山ある
  • 暮らしていて、命を奪われる危険性は感じないけど、スリなどの軽犯罪は多いね。
  • 政府は、内への顔と外への顔が全く違う
  • 中国国民は政府も他人も信じちゃいない。信じているのは自分だけ
  • 国内は、経済政策が非常に悪化しており、貧富の格差がすごく、国民の政府に対する反感は相当たまっている
  • 先日の尖閣諸島問題での反日デモについては、政府がやらせたわけではない。政府や生活に不満を抱える国民が、やり場のない怒りをぶつける対象として、反日デモが行なわれた
  • 入る情報を制限されているとは言え、インターネットでの情報や、国外へ行き来する中で、国民は色々なことを知り出している。政府の思うようにはならなくなってきている。
  • 反日感情、反中感情、いずれもお互いの悪い部分だけに過剰視・反応している

また、「中国は計画的に日本列島までも含めた領土拡大をもくろんでいるという話しも聴きますが、どう思いますか?」
と質問してみたところ
「計画はあるかもしれませんが、今の政府にそんな力も余裕もないでしょうね。国内に抱える問題だけで大変だと思いますよ」と言われていました。
また現地中国人の30代の女性に「近代化して良かったですか?」と質問したところ
「一長一短ですね。昔は子どもは一人でも遊びに出せたけど、今は車が多いし危なくて一人で自由に遊びに行かせられない」
とおっしゃっていました。

天津には伊勢丹やTOYOTAなどの、日本企業が進出しています。
市内の一等地に建つ伊勢丹は、天津市内のデパートの売上げNo.1。
売り場にいた中国人のお客さんと話してみたところ、
「日本の商品は高品質で安心できる。日本は空気もきれいだし、安全で清潔な国だ」
意外にも親日なお言葉に、なんだか嬉しく思いました。
市場を求めて海外進出する企業。
しかしその存在は、実は、日本の商品の良さや安全性、また何より本当の日本人を伝える存在で、民間外交に貢献しているんだなぁと感じました。


今回私が見て聞いたものは、ほんの一部であり、これで全てを理解したつもりではありません。
あいかわらず中国政府は嫌いです。
でも国は一丸となっておらず、中国国民は、想像以上に政府を冷ややかに見ているな。法律だけで縛れる国でもないしなー。
なんて思ったり。
「一党独裁国家」とはいえ、国家とは 国民あって成り立つもの。
であるのなら、誤った反日思想を解き、日中の友好関係を築いていくのは、政府の外交ではなく、民間レベル・国民同士の交流でしかできんのかもしれないなーーなんて、ちょっと思いました。
龍馬も言ってました「憎しみからは何も生まれない」とw
友好関係とは憎み合っては成り立たないわけで。
でも友好とは、媚びることでも、不本意な譲歩をすることでもなく、「できないことはできない」と、主張することなくしては成り立たないわけで。
外交って別次元のことのようで、「結局はと人がやることなんだから、オイラたちレベルの付き合い方とそうは変わんなくね?」みたいな。
氷を溶かすのは 「知力」「技術力」「文化力」そして「人間力」っす。
たぶん。
アセアセ


そんなこんなで、帰路の飛行機で 思ったことは。。。
「他国のアラさがして心配してる暇あったら、もっと自分の足元見て、やるべきことやれやーー ワレー」
でございます。肝に命じて、精進いたします。ハイ。ぺこ
また、進むグローバル化の中で、日本独自の文化や風習を粗末にすると、絶対後悔する日がくるんだろうなーーと思います。
もっと絵が上手くなりたいなー。精進します


とりとめもない大陸紀行、そろそろ終わりますーーー
最後までお読みいただきありがとうございました。
また、旅にご一緒させていただいた皆々様、貴重な経験をさせていただきました。行ってよかったです。
心から感謝申し上げます。
次はタイ、そして再び中国 更に チベットへ行こうかともくろんでおります。good
金はあんのか?….ってことで、がむしゃらに働きますー
では、ばいなら。

大陸紀行 その3 (中国そしてオイラ)” への3件のコメント

  1. AYAさん、中国へ行ってらしたのですねー!
    今色々と問題を抱えている国へいき、色んなことを肌で感じた旅になったようで。
    中国ってホント一言ではまとめられない、なんかそんな部分が強いなって思います。尖閣にしかり、国のありかたにしかり…
    私は祖父が中国人(香港)でしたが、生前祖父からは話を聞いたことありません。帰化したからかもしれませんがやはり色んなバックグラウンドあってのことだと思いますが。
    何はともあれ、また一緒に頑張りまっ酢!

  2. >YUさん
    ご無沙汰しております〜<(_ _)>
    おじいさまが中国人だったんですねー
    私の祖父は日本人だけど戦時中に家族で満州に渡り、母は満州で生まれたそうです。
    外国へ行くと、色んな文化や考え方があるんだなぁ〜と感じるのがオモシロイです。
    時間軸をたどると更にオモシロいですね。
    おつかれーっ酢!またガンバリマスー(色々ご迷惑かけっぱなしでスミマセン)
    色々悩みつつですが、時間がかかっても必ず製品化して、世界に売って回りたいです。一緒に世界を回りましょう〜
    今後とも末永く宜しくお願いします★

  3. AYAさん ご無沙汰しています。
    天津での体験談、本当に参考になりました。初めて足を踏み入れた時の印象というのは、僕にとってとても新鮮で貴重な視座なのです。さすがAYAさんの観察力、洞察力だと改めて感服しました。僕ら民間人こそが世界を繋ぐ役割を担っているのですよね。グローバル化しても心配要りません。AYAさんのような人がいる限り、むしろ日本や宮崎の素晴らしさを世界に広げるチャンスが増えるというもの。自分にも相手にも変わってもらいたいことも沢山あるし、大切なものは守っていかなければなりません。一党独裁のメリットと限界、そして今の日本式民主主義の在り様など、僕も中国の若い人たちと互いに大いに議論していますよ。それぞれ国の成り立ちから違うんですもの、奥が深いです。僕と一部の中国の友人は「両国の相違点やズレ」があることにこそ真実と快感を感じているのですが、多くの日中両国民は、その違いがとても気に入らず、互いに受け入れられないらしいのですね。でも、それもまた良し、です。